KAOSS PAD QUADから得られるものとは、まさに「エフェクトを演奏する」という言葉が相応しい体験です。従来機から引き継がれた直感的なタッチ・パッド操作に加えて、エフェクトの切り替えまでもが、ひとつの演奏の要素へと姿を変えています。この4つのエフェクトを組み合わせるという操作は、単にエフェクトを選択するという意味を越えたものを、ユーザーに与えてくれることでしょう。それは、エフェクトを構築するという行為それ自体が一つの表現になりうるのだという提言なのだと思います。
エフェクトに対する追求とは反対に、エフェクト以外の部分では余計な要素を削ぎ落したシンプルな設計であることは、個人的に好感が持てます。電源を入れればすぐに使い始めることができ、操作もシンプルで覚えやすいものになっています。ガッチリした見た目からは意外なほどに軽量なのも、嬉しい要素かもしれません。
一つ目の動画は、ダイレクト接続での使用例になっています。iMS-20 for iPadの出力をKAOSS PAD QUADに接続し、即興でのエフェクトプレイを楽しんでいます。ベースとなっているのはシンプルなループシーケンスですが、エフェクト操作次第でいくらでも展開を作り出すことができます。二つ目の動画は、センド・リターン接続での使用例です。DAWをnanoKONTROL2によってリアルタイムに操作しながら、センド・リターン接続されたKAOSS PAD QUADでエフェクトをかけています。打ち込みの楽曲に有機的な広がりを与える手段として、このような使い方は面白い可能性を秘めていると思います。