生身の手から放たれ、ダイナミズム溢れるサウンドを生み出すパーカッション楽器は、最もフィジカルな楽器と言えるでしょう。WAVEDRUMは、電子楽器ながら、このフィジカルさにも徹底的にこだわりました。プレイヤーの叩いたサウンドは、ヘッド部とリム部それぞれのピックアップにより、サウンド・ソースとしてダイレクトに、DSP技術によるアルゴリズムとPCM音源を発音させます。さらにヘッド部の圧力センサーとの組み合わせにより、叩く、こする、ひっかく、などの指や手のひらの繊細な動きをはじめ、オープン・ショット、スラップ・ショット、ヒール&トゥ、ミュート等の奏法にもパーフェクトに対応します。また、スティック、マレット、ブラシなどによる音の違いや、叩くヘッドの位置によって異なるサウンド変化も忠実に再現し、アコースティック・ドラムやパーカッションに匹敵する、高い表現力と広いダイナミック・レンジで演奏することが可能となりました。リムには、大小2種類の突起物からなるノッチ部分が用意されており、スティックなどでこすることによりトレモロ的な効果を得ることができます。ヘッドと合わせて演奏すれば、さらにオリジナリティ溢れるパフォーマンスも可能となります。
DSP技術によりアナログ、倍音加算、ノンリニア、フィジカル・モデリングなどのシンセサイズ方式をソフト上で実現するアルゴリズムを36種類内蔵しています。これらのアルゴリズムを設定することによって、WAVEDRUMならではの音色をはじめ、様々な種類の楽器や自然音などを作り出すことができます。さらに、もう一つのサウンドの核となるPCM音源もヘッド用に100種、リム用に100種、合計200種を用意。アルゴリズムと組み合わせて、通常のPCM音源だけでは不可能な、奏法に対する自然なレスポンスを生み出します。
世界中には、その土地の風習や文化を色濃く反映し、生活に密着した数多くの民族楽器が存在しています。その奏法や構造において、最も原始的であり、感情をストレートに伝えることができるパーカッション楽器は、民族楽器の代表格と言えるでしょう。WAVERUMには、スネアやタムといった通常のドラム・サウンドや王道を行くカホン、ジャンベ、コンガ、タブラに加え、カウベル、トライアングルといったメタル・パーカッション、さらには珍しい民族楽器まで古今東西のあらゆるパーカッション・サウンドを網羅しています。陶器のツボを打楽器に見立てたウドゥ、バリ島の竹琴ジュゴック、アフリカのトーキング・ドラム、大掛かりなセッティングが必要なゴング等、WAVEDRUMなら瞬時に体感でき、また熟練の技術を要するパーカッション楽器も簡単に演奏することが可能です。さらにはシタール、琴、ビリンバウといった弦楽器も用意しました。いずれも、オリジナル・サウンドを忠実に再現するだけでなく、WAVEDRUMならではの新しい表現も獲得しています。
新たな表現力やサウンドを求めるプレイヤーの飽くなき探究心にもWAVEDRUMは存分に応えてくれます。従来のパーカッション・サウンド以外にも現実にはあり得ない奇抜で斬新なサウンドも用意しました。さらには、サウンド面だけでなく、奏法においても新たな表現を生み出します。叩くたびにランダムにピッチが変化したり、スケールの設定によりフレーズを奏でることも可能です。また、ヘッドのプレッシャー効果もWAVEDRUMならではのサウンド表現方法と言えるでしょう。ヘッド面を手やマレットで打った後、さらに力を加えて押し込むことによって余韻部分のピッチや音色をコントロールしたり、ただ押し込むことだけで持続的なサウンドを発生させたりするなど、従来のパーカッション楽器では不可能なサウンド効果を得ることができます。例えば、インド音楽には欠かせないシタールとタンブーラを同時に鳴らすことができるのですが、普通に叩くとタンブーラだけの音が鳴り、ヘッドを押し込みながら叩くとシタールの音が加わります。さらに強く押し込むと、シタールのピッチを連続的かつ設定されたスケール上で変化させることが可能です。このように、WAVEDRUMだけにしかできない演奏方法も数多く存在し、プレイヤー自身のアイデアで、オリジナリティ溢れるサウンドを演奏することができるのです。