マルチエフェクター攻略:基礎セミナー

マルチエフェクター攻略:基礎セミナー -- 使って便利なマルチ・エフェクター。マルチ・エフェクトの基本設定から凝ったサウンド作りまで、一般的なヒントを紹介。エフェクトのマジック・ワールドはすぐそこだ!


マルチ・エフェクトをマスターする:カスタム・プログラムの作成

マルチ・エフェクターのほとんどはプリセットのエフェクト・プログラム(いわゆる「パッチ」)を内蔵している。これらは特定のサウンドを出すためにあらかじめエフェクトやモデルを組み合わせてある。でも、このプログラムを調節したり、最初から自分のプログラムを作成したい時もあるはずだ。これにはいくつかのアプローチがあり、始める前に思いつく疑問もいくつか出てくる。そんな時、エフェクトの基礎知識が役に立つ。エフェクトの世界に初めて入ったプレイヤーは様々なエフェクトがどんなサウンドを出すのか、どんな仕組みになっているのか(取扱説明書を読むことが役に立つだろう)、そのサウンドを実際に試してみたいだろう。自分独自のカスタム・プログラムを作ろうとする時は、そんな体験があれば作業もずっと早くなる。

何はさておき選ぶこと


まず、いつもよく使うアンプ、ヘッドホン、ミキサーにエフェクターを接続しよう。いろんなアンプを使うとアンプの種類によってサウンドが違ってくるし、ミキサー/ヘッドホンを使うか、アンプを使って音作りするかによっても結果が違ってくる。つまり、ひとつのオーディオ機器を通して聴きながら作ったプログラムは、別の機器を通したときには同じサウンドに聴こえないのだ。同じ論理はギター/ベースの選択にも当てはまる。対象となるプログラムを使って一番頻繁に弾くのはこれだなというのがあれば、そのギターを選ぶこと。デュアル・ハムバッカー搭載ギターと3シングル・コイル・ピックアップ搭載ギターでは、ハイゲインのプログラムで同程度のダーティーなサウンドを出せると思うのは間違いだ。またギター/ベース/アンプ/ミキサーをエフェクターに接続する時は必ず良質のケーブルを使うように。雑音やハムノイズは要らないだろう。


接続 − ステレオ/モノのセットアップ

ステレオ接続の例を紹介しよう。ステレオのセットアップで左右に音が振れる3次元のステレオ効果が得られる(ヘッドホンもステレオ音像で聴ける)。ステレオ・エフェクトのない製品とか、ステレオ接続がうまくできない場合は、モノ接続でもサウンド的には見劣りしないけど、ステレオ音像には欠ける。その場合は、モノ出力端子だけ(AX3000Gの場合はLeft端子)をアンプ/ミキサーに接続しよう。エフェクターによっては接続先の機器に合わせて音を補正するものもある。たとえばAX3000G、AX5G、AX3Gには何と4つものアンプ/ライン設定があり、それぞれが独自のボイシングを持っている。先へ進む前に、これを正しく設定しよう。

【接続例】
AP1:オープン・バックのアメリカ製コンボ・アンプなど、クリーン・サウンドのアンプを接続
AP2:イギリス製オープン・バックのコンボ・アンプなど、中域にクセのあるアンプを接続
AP3:クローズ・バックの4x12"キャビネットのスタックに接続
Ln:ライン出力でレコーダーやギター・アンプのパワー・アンプ入力に直接接続

選択肢は全部聴いてみる

基本接続と設定ができたらプリセットのプログラムを試聴してみよう。自分の求めているものに近いかなと思うサウンドを聴いてみる。ひとつに絞れたら、今度はそれをどんな風に変えたいかを考える。ゲインが高すぎるか?低域が弱いか?エフェクトをもっと加えるか抑えるか?パラメータを調節した方がいいか?自分の耳を頼りに音をエディットしていこう。目標から逆に逸れていくようであれば、そこでストップ!どの時点でそうなってしまったかを考え、もう一度やり直そう。[WRITE]や[SAVE]のボタンを押さない限り、プログラムを終了すれば、元の設定で呼び出せる。目標にたどり着くまで何回もトライすることになるだろうが、希望のサウンドが出せたら必ずプログラムを書き込むこと。でないと変更内容が消えて、それまでの努力が水の泡になってしまう。

サウンド料理のレシピ

自分のサウンドくらい自分で全部作ってやると意気満々のキミなら、全く違った自問自答をすることになる。基本的なトーンは何がいいか?エフェクターにアンプ/キャビネット・モデルがあれば、それを使うべきか?それともプリ/リバーブ/ディレイ/モジュレーション・エフェクトを使って基本のトーンはアンプに頼るべきか?

アンプ/キャビネット・モデルを使う場合には、ここが一番いいタイミングだ。望ましいモデルを選び、ゲインとEQレベルを調節する。これにも何回かトライすることになるだろうけど、気に入ったら必ずプログラムに書き込む。これで基本が完成。次にエフェクトをかける。まずはプリ/モジュレーション・エフェクト(注:ペダル・エフェクトなどは「ペダル」エフェクト、「ドライブ」エフェクト、「プリエフェクト」などとも呼ばれる)。ワウをかけようか。コンプレッションは?これもかけて、レベルとセンシティビティ・パラメータを調節する。モジュレーション・エフェクトはどうだ?コーラスかフェイザーをちょっと加えれば、肉付きのいいサウンドになる。それともフランジャー漬けにするか?論理的な順序として次にくるのは、ディレイやリバーブ。アナログかマルチヘッド、どんなディレイをかけようか?ディレイ・タイムやフィードバック量は?リバーブの種類とディケイの長さは?目指したサウンドができたら、必ず書き込むこと!

俺がスターだ!

もうひとつの一般的なアプローチは「どのミュージシャンのサウンドを目指そうか?そのミュージシャンが使っている機材や楽器は?」という自問自答だ。たとえばAC/DCのアンガス・ヤングっぽいサウンドを求めているとすれば、イギリス製で中域にクセのある歪んだアンプと4x12"キャビネットのモデルを使うことになるだろう。どんな機材を使っているのかわからない場合は、そのミュージシャンのウェブサイトをチェックしてみよう。プレイヤーによっては、自分たちが使っている機材や楽器のリストを掲載しているし、ライブやスタジオの写真があれば一目瞭然だ。ファン・クラブのサイトもいい情報源になる。音楽にこだわるファンなら、そのプレイヤーの機材を逐一知ってるかもしれない。

…といろいろ書いてきたが、要はルールなんてないんだ。ここではガイド・ラインを説明しただけ。突拍子もない設定とか極端な設定、逆に微妙に設定を変えるだけなど自由にいろいろ試してほしい。頭の中にいつもうろうろしているサウンドが、実は思いがけないところから生まれてくるかもしれないから。
さて、マルチエフェクターを使うにあたってのベーシックなポイントを説明したところで、次は実践。ライブでの設定について紹介していこう。

マルチエフェクトをマスターする:カスタム・プログラムの作成 written by Joseph Gilmartin




 
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