まず、音楽を始められたきっかけはなんだったのでしょうか?
家に足踏みのオルガンがあったんですよ。それを好きで弾いてたら、親が「どうやらこの子は音楽が好きなようだ」と。それでオルガンを習いに行きはじめたっていう感じですね。
高校も音楽系のところに進まれたんですよね?
そうです。そのときはまあ、音楽は好きだったんですけど・・・どこでも良かったんですよ(笑)。「音楽」ってついてるし、ちょっといいなと。まあ、軽い気持ちでした(笑)。
その当時お好きだったアーティストはどなただったのでしょう?
TM NETWORKとかをよく聴いていました。
音楽系の高校に進まれるなど、クラシックや音楽をまじめに勉強していらしたのに、ロックやジャズに向かって行かれた理由は?
クラシック以外の場所の方が華やかで楽しそうっていうか、クラシックだけをやってる者同士の会話って、つまんない。ポップな音楽の話をする方が楽しかったんですよね。というか・・・クラシックは、聴くのもあんまり好きじゃなかったのかもしれないですね(笑)。高校に入ってからは、クラシックだけが好きじゃない人たちが増えていって、そこからだんだん弾く方でもクラシックじゃない音楽になっていきました。
なるほど。それでジャズへと興味が移って行ったと。
ピアノって、和音がちょっと変わるだけでジャズっぽくなるじゃないですか。その響きがおもしろくて、徐々にジャズに惹かれていきましたね。
それで、高校ではそういった音楽でバンドを組まれたんですね。そこではピアノを担当されていた?
はい。
ピアノ以外の鍵盤楽器は?
あ、その頃はもうシンセを使ってました。
当時は何をお使いになっていたんでしょう?
あの、M1っていう・・・。
(一同驚愕)!!!そうだったんですか!ありがとうございます!
ハハハ(笑)。
それがファースト・シンセだったんですか?
そうです、まともなシンセとしては初めての。当時は、ああいう(ツマミがついていないような)デザインってなかったですからね。とにかく洗練されてる感じがしてましたね。内蔵のシーケンサーで曲作りをしてました。
じゃあ、M1一台をバンドから作曲までお使いになって、M1はまさにワークステーションとしての役割を果たしていたわけですね。
そうですね。
それから音楽大学に入られて、音楽活動を突き詰めていかれたんですね。
はい。高校でM1は卒業したんですが。
それからは何をお使いに?
・・・X5Dを。
あ、X50の前身の・・・。ありがとうございます。では、もう機材はすごくシンプルにまとめたということで(笑)。
ハハハ(笑)。シンプルです、はい。
M1からX5Dに変えた理由はなんだったのでしょう?
M1は、シンセサイザーとしては普通のサイズと重量ですけど、自分で責任を持ちたい、フットワークを軽くしたい、という思いがすごく強くなったんですよね。僕一人の力では持ち運びが難しいところもあって、人の車とかに乗せてもらったりしてたんです。一度ハード・ケースを車輪付きのガラガラに乗せて電車で持って行ったんですが、もう引っ越しのような感じで(笑)。それで、すぐに楽器屋さんに行って、「一番軽いのください」って。
なるほど。フットワークのよさを一番に考えていらした、ということは、バンド活動の中でライブがすごく重要な位置を占めていた、ということですね。
そうですね。
それはPE’Zの原型になっているんですか?
はい。
クラシックなど、きちんとピアノを学ばれた方は、シンセサイザーでもピアノ鍵盤タイプを選ばれることが多いような気がしますが、ヒイズミさんはX5Dのシンセ鍵盤でも良かったのでしょうか?
いやもう、とにかく軽いことが一番でしたから。「ピアノ鍵盤で3キロ!!」とかっていうのがあれば使いましたけど(笑)。本当にタッチは気になりません。僕は演奏に対して、いつでもピアノをメインで考えているというか、だからもう(弾き方が)ピアノの指になっちゃってるんです。そうすると、鍵盤がどのようなタイプでも気にならないですね。